劇場版名探偵コナン、最初で最後と、原作者アニメスタッフが一丸となって作った「時計仕掛けの摩天楼」は、興行収入11億円と、思いがけないヒット作となりました。昨今のコナン映画の売れ行きからは、「え?その程度で?」と思うかもしれませんが、映画で興収10億円越えは、十分過ぎるヒット作なのです。
 その後、劇場版名探偵コナンは順調に興収を伸ばし、6作目「ベイカー街の亡霊」で興収34億円を叩き出しました。しかしそこを頂点に少しずつ陰りが見え始め、第9作「水平線上の陰謀」では、興収21.5億円。単体で見たら十分ヒット作なのですが、凋落傾向であるということが問題なのですね。劇場版名探偵コナンは、存亡の危機に立っていたのです。
 さて、この劇場版。中身は良かったけれど、売れなかったのか?それとも……。正直、評判が悪いです。もちろん良い部分も沢山あるのですが、正直、歴代劇場版名探偵コナンの中ではレベルが低いと言わざるを得ません。
 まず第1に、ヒロイン毛利蘭の行動が迂闊過ぎたこと。大型船で大変な事態が起こり避難指示が出た場合には、もう船の中に戻ってはいけません。蘭はこの原則を破りました。その理由が弱いことも、蘭が非難される原因となっています。
 第2に、毛利小五郎が珍しく自分の力で事件を完全に解決し、とてもカッコ良かったのですが、その分、主人公のコナンが、真犯人の罠にまんまと引っ掛かり、別人を犯人としてしまうという大ポカをやらかしたことです。誰かを上げるために別の誰かを落とす、というやり方は感心できませんね。
 その他にも、小五郎が真価を発揮した理由が、真犯人が自分の妻・英理に似ていたため、その人が犯人ではない証拠を必死で探した結果、犯人だと分かってしまったと言うことだったのですが。真犯人は、言うほど英理に似ているとは思えません。ツンデレだけどいつまでも夢見る乙女の可愛い英理、悪を憎む心はちゃんと持っている英理、あの真犯人がその英理に似ていると言われるのは物凄く心外です。小五郎の昔の同級生とか、アニオリにあったような昔の教え子とか、そういう理由の方がずっと納得出来ました。

 毛利小五郎がカッコイイ映画ということで、小五郎に焦点をあてた『隻眼の残像』上映の前に、金曜ロードショーで放映されることとなりました。せっかくなので、新一と蘭の幼い頃の回想とか、良かった部分を見たいと思います。




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(出典:MANTANWEB)

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🎊最新作公開記念🎊 #名探偵コナン👓#水平線上の陰謀 金曜よる9時 かくれんぼ中⁉️のコナンを 先行して少しだけお届け⚽️🏐 pic.x.com/hkIjMNUwFx

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弦太郎
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金曜ロードショー「名探偵コナン 水平線上の陰謀(ストラテジー)」 を録画予約しました。[日テレ1 4/11(金) 21:00] syn.so-net.ne.jp/torne?type=1&i… #torne

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