Rainy。の「Butノーラヴ」は、アニメ『名探偵コナン』のオープニングテーマとして放送されています。
歌そのものの良さはともかくとして、アニメのオープニングなので映像が付きます。半年前から放映されている現オープニングは、6月に4週連続で放映される「17年前の真相」をイメージしたオープニング映像だとかで。
ただ、このオープニング映像、正直、違和感がありました。主人公江戸川コナンと灰原哀が、ブランコのところで二人で何か会話をしている。まず、ここに違和感。そして、コナンと哀が並んで敵に立ち向かう。ここで更に違和感です。
名探偵コナンという作品は、原作あってのアニメです。
原作での灰原哀は、コナンにとって、仲間・友人の一人であり、特別な存在ではありません。コナンの恋する相手ではないし、組織との戦いにおいての相棒でもありません。

組織との戦いで、コナンと共に最前線で戦うのは、赤井など手練れの者たちでしょう。コナンは自分の身を守るのが精いっぱい、特に役立つわけではなく守らなければならない哀を連れて行く余裕などありません。哀本人も、恐ろしい組織に立ち向かい前線に立つ気などありません。
6月に4週連続で放映される「17年目前の真相」シリーズでも、哀は少年探偵団の一員として、ほんの脇役でしかありません。なのに何故、これをイメージした映像で、哀がコナンと並んで戦う相手として描かれているのか。とても不思議です。

アニメのスタッフは、大いなる勘違いをしていると、筆者は考えています。黒の組織とは、名探偵コナンのストーリーの本筋ではなく、あくまで、工藤新一が自分の体を失いヒロイン毛利蘭と離れ離れにされるというラブコメでの立ちはだかる壁でしかありません。けれど、アニメのスタッフには、黒の組織との戦いが名探偵コナンの本筋であり、コナンと一緒に戦う相棒は灰原哀であるという勘違いがあるように思います。

正直なところ筆者は、アニメのスタッフは、原作をきちんと読み解き大切にする方々に、総入れ替えして欲しいと、思っています。